初めての退去立会

所有不動産を自主管理するオーナーは、少なからずおられます。
私は、自己所有の賃貸物件を自主管理する方がベターだと考えています。
管理会社任せの、委託管理を否定しませんが、事業として本気で賃貸経営・運営をするのであれば、いい事、悪い事、諸々の事を賃貸物件を通して経験値を積んでいくという事を考えると、自主管理が一番だといいたいです。分からない事が多いので、委託するという考えは、一昔前ならよかったかもしれませんが、今を生きるオーナーさんは、狡猾に生き抜く知識や経験が必須であるように思います。あくまで、賃貸経営は、営利事業であって慈善事業ではありません。
そこで、不動産を所有されているオーナーさんへ、退去の現場のお話をします。
不動産オーナーが、退去立会を自分で立会う場合押さえておきたい、3つのポイントとして、お話を進めます。

①賃貸する前の室内写真の撮影

床のフローリングや、クッションフロア、襖や障子が、入居時に破れていないか、汚れていないか設備類(特に水廻りの水漏れ等)
退去時の原状回復リフォームの費用負担(貸主、借主のどちらの負担か)を明確にする為。

②所有物件の設備の把握

借主の契約までに、確認したい項目としては、貸した部屋の設備状況(エアコンや照明類)
借主の入居中の修繕費(エアコンの故障、ガスコンロの故障等)を把握しておく。
入居中の貸部屋で、故障があった場合、設備は、基本的に家主負担になりますが、残置物、サービス品として前入居者のものを使っている場合は、借主の負担になります。
退去時だけではなく、入居中の費用負担割合にも影響が出てきます。各設備、耐用年数がありますので入居前に経年劣化で交換の可能性があるものは、入居前に交換をしておくのが、ベターです。
➤管理受託方式で、管理会社に管理を委託している場合でも、費用負担で揉めたなど、よく耳にする話です。

③国土交通省ガイドラインを、ベースに退去立会を進める

退去時に、貸主と借主、又は、管理会社と借主が、トラブルなく退去できるように、細かく規定されています。無駄な労力や時間をかけて争うならば、ガイドラインの通りに、退去立会を進める事をおすすめします。
➤生活のために必要な、キズ、汚れ、日焼けなのかどうか、そうではない場合のリフォーム範囲の算定、借主の入居期間による費用割合などが分かってきます。例えば、壁紙クロスの耐用年数は、約6年1㎡の価値が1円になります。


入居者入れ替えの際に、どのタイミングで入居されるのかなど、入居者データと併せてお部屋の修繕記録をとっておけば、退去時期にスムーズに借主とお話ができるでしょう。

また、入居者故意過失による破損汚損は、補修の義務が発生します。退去立会時に、ガイドラインをもとに、借主と話をする場合、説得力をもつようになります。もちろん、故意過失かどうか判定するには、入居時の写真がないと判断のしようがないのですが。

借主も、退去時期が近くなり自分に、心当たりがある故意過失の破損、汚損を無かった事にするには、入居時からこうでしたと言う事でしか負担から逃げる事はできません。

なので、家主の立場から出来るだけ出費の少ない入退去を目指す為に、この3つのポイントを押さえておきましょう。

退去時のトラブル

大切な退去立会のポイントをインプットして退去立会に臨むのですが、それでも、トラブルに見舞われる事もあります。それは、どういうこのなのか?

お部屋を紹介する会社が自社だけではないという事です。個人管理の家主さんなら、不動産屋からの紹介の借主だからという事です。いくら、家主、管理会社が、しっかりとしたプランをもって、退去立会をしたとしても、

入居時に、契約時に、貸部屋の説明をするのは、リーシングをした不動産屋の営業になるからなのです。不動産営業も、ピンからキリとはっきり言う事ができます。
責任を持ってお部屋を紹介してくれる営業もいれば、ただ自分の売上のためだけに、営業をしているものもいます。家主が思ってる程、しっかりと説明をしている営業は少ないかもしれません。

ではどうするのか、私が考える良い不動産屋良い営業マンを探す方法は、知人から不動産屋を紹介して貰う、知人にそういった不動産屋がいない場合は、普段から沢山の不動産屋に足を運び、自分の物件について(今後の入居率、募集について、管理について等)をひたすら聞いてみて下さい。
その時の、不動産屋の営業の対応である程度、分かると思います。
自社にとって、あまりメリットがないが、必死にお話に耳を傾けてくれる営業は、必ず名刺を貰って下さい。
営業なので、売上を上げるのは優先して当たり前なのですが、その上でも家主さんの話、一見さんの話を熱心に聞いてアドバイスをしてくれるような営業を探して下さい。
経験上、必ず1人、2人は居るものです。そう言う営業マンと巡り会うのは、家主さんの努力なしには、出会う事はできません。受け身にならず、積極的に信頼できる不動産屋を探しましょう。

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